特集・平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震から2年
資料一覧
発表日時:平成25年3月8日(金)
GEONETによる観測結果
地震時の地殻変動と地震後の余効変動を加算し、地震前から見た累積の地殻変動量を示しています。
宮城県沿岸は、地震後の2年間で隆起しているとはいえ、地震時の大きな沈降を回復するには至っておらず、依然80cm程度沈下したままです。
詳しくは「地震時の地殻活動と地震後の余項変動」の資料をご参照ください。[PDF形式:799KB]
宮城県沿岸は、地震後の2年間で隆起しているとはいえ、地震時の大きな沈降を回復するには至っておらず、依然80cm程度沈下したままです。
水平変動量 | 上下変動量 | 上下(等値線図) |
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詳しくは「地震時の地殻活動と地震後の余項変動」の資料をご参照ください。[PDF形式:799KB]
太平洋沿岸の観測点について、地震後の地殻変動の時間変化を示しています。 地震発生から約2年が経過しましたが、地殻変動(余効変動)は継続しています。
詳しくは「地震後の基線変化(時系列)」の資料をご参照ください。[PDF形式:261KB]
山田 | M牡鹿 | 銚子 |
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詳しくは「地震後の基線変化(時系列)」の資料をご参照ください。[PDF形式:261KB]
地震発生前はほぼ一定の速度で地殻変動が生じていました。地震発生後は大きく速度が変化し、徐々に地震発生前の速度に戻っていますが、依然として地震発生前と比べて大きな地殻変動が継続しています。
詳しくは「地震後の速度変化(時系列)」の資料をご参照ください。[PDF形式:949KB]
山田 | M牡鹿 | 矢本 | 銚子 |
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詳しくは「地震後の速度変化(時系列)」の資料をご参照ください。[PDF形式:949KB]
地震後に見られる余効変動は、時間とともに徐々に減衰すると考えられています。これは、一つの考えとして、地震によって破壊された断層の周辺部に蓄積した歪が、地震後にゆっくりとすべることで徐々に解消していくという理論に基づくものです。この場合、地殻変動の時間変化は概ね対数関数で近似されます。
東北地方太平洋沖地震の場合も、実際の余効変動の時間変化が対数関数でよく表現されていることが左のグラフからわかります。
詳しくは「余効変動の対数関数での近似(上下)」の資料をご参照ください。[PDF形式:133KB]
東北地方太平洋沖地震の場合も、実際の余効変動の時間変化が対数関数でよく表現されていることが左のグラフからわかります。
詳しくは「余効変動の対数関数での近似(上下)」の資料をご参照ください。[PDF形式:133KB]
国土地理院のGNSS観測に加え、海上保安庁の海底地殻変動観測及び東北大学の海底圧力観測を用いて、太平洋プレート上面における地震時のすべり分布を推定しました。これによると、震央付近では約60mのすべりが推定されました。
詳しくは「地震時の太平洋プレート境界面におけるすべり分布」の資料をご参照ください。[PDF形式:211KB]
参考ページ
詳しくは「地震時の太平洋プレート境界面におけるすべり分布」の資料をご参照ください。[PDF形式:211KB]
参考ページ
国土地理院のGNSS観測による地震後の地殻変動データから、太平洋プレート上面における地震後のすべり分布を推定しました。この結果、本震の周辺では地震後にすべりが起きていることがわかりました。これまでに解放されたモーメントのマグニチュードは8.6(Mw)を超えましたが、解放速度は次第に小さくなっています。
詳しくは「地震後の太平洋プレート境界面におけるすべり分布」の資料をご参照ください。[PDF形式:497KB]
参考ページ
すべり分布図 | 解放されたモーメント量 |
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詳しくは「地震後の太平洋プレート境界面におけるすべり分布」の資料をご参照ください。[PDF形式:497KB]
参考ページ
その他の観測結果
VLBI(Very Long Baseline Interferometry:超長基線電波干渉法)とは、はるか数十億光年の彼方から、地球に届く電波を複数のパラボラアンテナで同時に受信し、その到達時刻の差から、数千km離れたアンテナの距離を、数mmの精度で測る測量技術です。
地震時にVLBI観測局で観測された地殻変動は、つくばVLBI観測局では東方向に約0.6mでした(左図)。また、地震後から約2年が経過しましたが地殻変動(余効変動)は継続し、つくばVLBI観測局では東方向に約0.2mとなっています(右図)。
詳しくは「地震時及び地震後のつくばVLBI観測局の基線変化(時系列)」の資料をご参照ください。[PDF形式:1234KB]
地震時にVLBI観測局で観測された地殻変動は、つくばVLBI観測局では東方向に約0.6mでした(左図)。また、地震後から約2年が経過しましたが地殻変動(余効変動)は継続し、つくばVLBI観測局では東方向に約0.2mとなっています(右図)。
観測された位置の変動量 | つくばVLBI観測局の時系列変化 |
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詳しくは「地震時及び地震後のつくばVLBI観測局の基線変化(時系列)」の資料をご参照ください。[PDF形式:1234KB]
地球観測衛星「だいち」(宇宙航空研究開発機構:JAXA)が観測した合成開口レーダー(SAR)画像を用いて干渉SAR解析を行ったところ、地震に伴う地殻変動の面的分布が明らかになりました。
詳しくは「『だいち』が捉えた地震前後の地殻変動」の資料をご参照ください。[PDF形式:390KB]
- 地震に伴う変動は東北地方から関東地方および中部地方まで及んでいます。
- 最も変動が大きかった牡鹿半島では、衛星と地表の間で、距離が最大で約4m伸びる変動がみられました。これは、GNSSの観測結果とも整合します。
- 茨城県北部(3月19日 M6.1)、福島県浜通り(4月11日 M7.0等)及び長野県北部(3月12日 M6.7)の地震に伴う地殻変動がみられます。
北行軌道 | 南行軌道 |
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詳しくは「『だいち』が捉えた地震前後の地殻変動」の資料をご参照ください。[PDF形式:390KB]
地震後、東北地方から関東地方で実施した水準測量の結果、東北地方の太平洋岸には特に大きな地殻変動が見られます。
水準点は、全国の主な国道又は主要地方道に沿って約2kmごとに設置されており、高さが正確に求められています。水準点を利用して測量することにより、土地の高さを精密(mm単位)に求めることができます。
また、この水準点を繰返し測量することで、土地の上下変動が求められ、地殻変動監視、地盤沈下対策等に利用されています。
2000年に取りまとめた結果(地震前)と2011年に観測した結果(地震後)の差分による東北~関東の地殻変動量です。ただし、地殻変動量には、地震前までに蓄積していた地殻変動及び地震後の余効変動等を含みます。
詳しくは「水準測量による地震前後の地殻変動(上下)」の資料をご参照ください。[PDF形式:382KB]
水準点は、全国の主な国道又は主要地方道に沿って約2kmごとに設置されており、高さが正確に求められています。水準点を利用して測量することにより、土地の高さを精密(mm単位)に求めることができます。
また、この水準点を繰返し測量することで、土地の上下変動が求められ、地殻変動監視、地盤沈下対策等に利用されています。
2000年に取りまとめた結果(地震前)と2011年に観測した結果(地震後)の差分による東北~関東の地殻変動量です。ただし、地殻変動量には、地震前までに蓄積していた地殻変動及び地震後の余効変動等を含みます。
詳しくは「水準測量による地震前後の地殻変動(上下)」の資料をご参照ください。[PDF形式:382KB]
国土地理院は全国に34点の基準重力点と80点の一等重力点を整備し、重力測量を繰り返し実施しています。
地震後に、東北地方から千葉県にかけて重力測量を実施し、地震前の重力値と地震後の重力値を比較することで、地震に伴う重力変化を検出しました。
重力の変化は、主に観測点の高さの変化によって生じます。高さ1mの変化は、重力0.3mGalの変化に相当します。
また、観測点の地下で質量の大きなものが移動することによっても、重力値に変化が生じます。
地震後には、太平洋沿岸部の観測点では重力が増加し、少し内陸に入った観測点では重力が減少する傾向が見られました。また、房総半島では増加、下北半島では減少の傾向が見られます。
詳しくは「地震前後の重力変化」の資料をご参照ください。[PDF形式:227KB]
地震後に、東北地方から千葉県にかけて重力測量を実施し、地震前の重力値と地震後の重力値を比較することで、地震に伴う重力変化を検出しました。
重力の変化は、主に観測点の高さの変化によって生じます。高さ1mの変化は、重力0.3mGalの変化に相当します。
また、観測点の地下で質量の大きなものが移動することによっても、重力値に変化が生じます。
地震後には、太平洋沿岸部の観測点では重力が増加し、少し内陸に入った観測点では重力が減少する傾向が見られました。また、房総半島では増加、下北半島では減少の傾向が見られます。
詳しくは「地震前後の重力変化」の資料をご参照ください。[PDF形式:227KB]
GEONETについて | 地理地殻活動研究センター | 地殻変動研究室長 | 畑中 雄樹 | TEL 029-864-6925 |
測地観測センター | 地殻監視課長 | 飯塚 豊久 | TEL 029-864-5971 | |
測地観測センター | 地震調査官 | 宮川 康平 | TEL 029-864-4825 | |
VLBI,SARについて | 測地部 | 宇宙測地課長 | 田邉 正 | TEL 029-864-4813 |
水準測量について | 測地部 | 機動観測課長 | 根本 惠造 | TEL 029-864-5977 |
重力観測について | 測地部 | 物理測地課長 | 海老名賴利 | TEL 029-864-4767 |
- 平成23年(2011年)東日本大震災に関する情報提供 地震発生直後に発表した資料等を取りまとめています。
- 地殻変動に関する報道発表等 毎月の地殻変動資料で、東北地方太平洋沖地震関連の資料を提供しています。
- VLBIのページ
- 干渉SARのページ
- 水準測量のページ
- 重力データのページ
図の一部は、GMT(Generic Mapping Tool [Wessel, P., and W.H.F. Smith, New, improved version of Generic Mapping Tools released, EOS Trans. Amer. Geophys. U., vol.79 (47), pp.579, 1998]) を使用して作成した。